そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

イエロー・モンキーは、ロックだ~?/?/1999or2000

 今どきロックなんて言葉は、死語にも近いのかもしれないが、イエロー・モンキーは、まぎれもなく「ロック」である。

 注目したのは「球根」という曲を聞いたときだった。悪の華が咲きそうな、おどろおどろしさもあったが、見かけによらず健全な精神が感じられた。また見た目の派手さと裏腹に武骨さがあって、その骨っぽさがロックなのだ。「ボーン・トゥ・ビ・ワイルド」、「ボーン・トゥ・ラン」である。ベスト盤を図書館(!)で借りたら、何と父親のことを歌った曲もあった。J-POPにそんな歌をうたう奴らはいない。

 伝えたい思いがあって、それを表現するのと、耳に心地良い言葉の羅列とでは全然違う。サウンドのかっこ良さと同時に言葉が力強く響くのは、今の時代、ありそうでなかなかない。

 それにボーカルの吉井和哉っていう人は、あがた森魚の世界にも共感できる人らしいことを最近知って、更に驚いた私である。

Then and Now : 近田春夫さんには、大学生のときから、雑誌「POPEYE」連載の「気分は歌謡曲」の影響を受けていたので、こういう文章になってしまう。略してイエモンは、マーク・ボランとT・レックスの影響を受けたバンドらしい。そっくりの曲もある。
 今月号の「ミュージック・マガジン」に写真家ノーマン・シーフの撮ったマーク・ボランとグロリア・ジョーンズ夫妻が接吻しているところのポートレイトが掲載されている。ボランの死の、それほど前ではないと思われる。その写真を見たとき、自分の少年時代が、ほんの少しだけ蘇えり、思わず買ってしまった。
 高2だったか、「週刊プレイボーイ」の投稿欄にボランの死を悼む文章を書き送り、採用された。前に書いたかもしれないが、それが私の投稿人生のスタートである。その文章が今、手元にないのは残念だけど、誰か望む人があれば、国会図書館で閲覧してください。
 熊本日日新聞「私の三つ星」不採用。