映画『未知との遭遇』で、フランソワ・トリュフォー扮する科学者が、リチャード・ドレイファスに「君がうらやましいよ」と言うシーンがある。ドレイファスが選ばれて、宇宙船に乗り込むシーンだ。うらやましがることは、みっともないと思われているが、そうでもないんじゃないか。
前置きが長くなりましたが、この映画。垢抜けない、気恥ずかしさも何のその、博多の売り込み映画をミュージカル仕立てでやろうと企画し、実現してしまった心意気に酔いしれる、まったく、うらやましいの一言。
もっとお金が使えたら、ハリウッド映画にも迫るぐらいのアイデアに満ちあふれている。武田鉄矢の博多弁は、絶好調期のエディ・マーフィよりもはじけてるし、千葉真一は寄る年波に勝てず、ちょっとキツイかなと思ったが、役どころとしてはすごい儲け役だ。
好き嫌いはあるかもしれないが、これぞ「IT革命」だと私は断言します。
Then and Now : 熊本日日新聞「私にも言わせて」欄、不採用。梶尾真治さんの影響を受けた言い回しもある。「シネマレビュー」とあえて同じ映画で、別の文章というのを試してみました。