そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

「環境と公共性」について考える①~10?/?/1997・k288

 小学生の頃は、本は買って読むものではなく、図書室で借りて読むものだと思っていた。

 30年以上も前のことではあるが、初めて図書室に連れていかれた日のことをほんの少しだけ覚えている。小学校にいる間に、木造校舎は鉄筋コンクリートの3階建てに変わったが、その校舎も今はない。鉄筋コンクリートの建物は100年はもつと当時聞かされたものだが、その頃身のまわりに100年建っているコンクリート造の建造物はなかったわけだし、一事が万事、未来は限りなく広がっていると考えられていたのだから、それを私たちに得意気に語った校長先生に責任はない。

 もちろん、その新校舎が30年も実際には使われなかったのは別問題であり、そこには「もったいない」という考えはあっても、不変不朽と言われるものほど、生活環境の急激な変化について行けなかったに違いない。
まちづくり」とか「都市計画」を扱った本を何冊か借りて読んでいて、この本に行き当たったわけだが、「環境」と「公共性」の問題は、とても1冊の本で語り尽くされるものではない。引用される文献の数多さは、事の深刻さを物語るものかもしれない。

 しかし、これだけの書物があることを私だって知らなかったし、おそらくこれを読んでいる人も少ないことだろう。