そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

「おもてなしに省力化はない」>2/10/2007・k322

九州新幹線の開業に合わせて、
携帯端末を使って道案内情報を提供するシステムを導入する計画があると
本紙で読んだ。
初めて熊本駅に降り立ち、少し不安な心持のお客様にとって、
手のひらサイズの端末で交通機関や観光情報などを知ることが出来れば、
便利で役立つサービスに違いない。
目や耳の不自由な方にとっては強い味方になるだろうから、
県の推進するユニバーサルデザインの目的に合致するとも言える。
しかし、お客様を迎える私たちの態度としては、
携帯端末まかせで本当によいのだろうか。
来熊される方の目的はさまざまだと思うが、「ここ」から「そこ」へと、
目指す場所に直線的にたどり着くだけでは、
熊本ならではの良さを実感してもらう暇などないだろう。
ビジネスで時間に追われるお客様であっても、
人と人とが言葉を交わすという一見非効率で手間のかかる意思疎通にこそ、
熊本に来てよかったという思いが宿るように思う。
新しいテクノロジーは、
うまく使いこなされる前にすぐに古めかしいものになってしまう。
接客はあくまで人が主であり、気軽に尋ねられる雰囲気づくりと、
大抵のことには答えられるような知識と情報を持った人が、
そこにいることの方が先決だろう。

Then and Now:熊本日日新聞「読者のひろば」不採用。
熊本市内には、駐車場の空きを知らせるシステムがあるが、
初期投資が大きかったのに、それを償却できないうちに、
新しい駐車場はたくさん出来るは、登録抹消する駐車場は出てくるはで、
ほとんど利用価値がなくなっている。目立つのは案内表示板の錆だけである。

観光案内に関しては、たとえば売店の販売員でも、
ホテルのコンシェルジェみたいな役割が果たせるのでは、
と、まあそういうことを書きたかったのであるが、うまく書けなかった。