妬(ネタ)むというのは、
恥ずかしい感情である。
だから、この気持ちを妬みではないかと自覚するのは、
やっぱりそう認めたくない気持ちが強い。
何を隠そう(て、隠してないが)、
私は孫正義が嫌いである。
それは、妬みの感情から来ているのかもしれないので、
なんで嫌いかの理由を冷静に分析するのは困難だ。
東北大震災の被災者に100億円寄付を表明したときも、
すごい売名行為だ、としか思わなかった。
それがまだ払われていないという週刊誌記事を読んで、
やっぱりそんなものだろうと、溜飲が下がる。
ああ、どうせ小さい人間ですよ、私は。
そういうレベルの話だから、
やっぱり私の妬みの域を出ないことだろう。
次は、脱原発の財団設立である。
今だからこそ、高らかに宣言しなくてはいけない、
とも言えるのだが、
もっとずっと前から、自然エネルギーに対して、
何らかのアプローチをしていたのなら、
私だって何も言わない。
しかし、いきなりである。
「唐突」が氏の専売特許(古い表現!)だとは、
みなさんよくわかってらっっしゃると思う。
5月25日の熊日朝刊に、
ソフトバンクが自治体と連携する「自然エネルギー協議会」に
熊本県も参加する方針を決めたという記事があった。
総額800億円規模の事業費について、
立地する自治体に一部負担を要請するそうだ。
4月21日の記事では、孫氏は個人的に
財団に少なくとも10億円を拠出するという。
立地する自治体が、事業費のほとんどを負担することになるのは、
明白だと思われる。
彼はこれまで、
他人のお金で自分を最大限に売り込んで、ここまで来た。
実業家というのは、そういうものなので、
私が個人的に孫正義という人物を嫌いなのは、
やっぱり妬みであると大筋で認めているわけだ。
熊本県の担当は、
新産業振興局になっているが、
きっちりと見極めてほしい。
佐賀県や大分県も名乗りを挙げているそうだが、
孫氏が言い出す前に、
九州で連携するという話は出てなかったんだろうか。
それはそうと、
ジョン・レノンがその昔、
「ジェラス・ガイ」と自分のことを歌ったときには、
えらく勇気がある人だなあと感心したものだ。