そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

「町を返せ!」にどう答えるか

作家で、反貧困ネットワーク副代表の
雨宮処凛氏が、4月17日の「くまにち論壇」で、
原発やめろデモ!!!!!」について書いている。

その中で「チェルノブイリをリアルタイムで知らない世代は、
同時に『右肩下がり』の時代しか知らない世代でもある。
そんな若者たちには、大量の電力を使い、大量に物を生産し、
大量に消費するという発想そのものが希薄だ」
と述べているが、それはどうだろう。

「右肩下がり」の時代しか知らない世代を
被害者としてしか見ないのは一面的ではないか。
こうなる前に、そんな若者たちが起こすべき行動が
なかったわけではないだろう。

また、2人の若い男性が、
「私は福島から来た〝原発難民〟です」
「俺の双葉町を返せ!」と書いたプラカードを持っていたという。

「今回の原発事故は、原発という存在が
『必ず犠牲になる特定の地域、特定の誰か』を
必要としていることを白日のもとにさらした」
とも彼女は書いている。
そう。地震さえなければ、津波さえ来なければ、
それが発覚するのはもう少し先だったかもしれない。

熊日では「原発と地域振興」という連載を
山口和也記者が書いていた。
それによると、
「福島第1原発のある二つの町のうち双葉町は事故以前、
財政危機の自治体を国が指定する
全国約20の『早期健全化団体』に入っていた。
財政破綻した北海道夕張市の一歩手前だ」った。

「俺の双葉町を返せ!」とは、
原発事故が起きる前の町か、
原発を誘致する前の町か。