そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

カタルーニャの村上春樹

6月は定例会があったので、
一時はだいぶ追い上げた新聞の整理が
また引き離されてしまった。

で、今日初めて村上春樹
スペイン北東部カタルーニャでのスピーチの
全文を読みました。
前にそのことに触れたのは、
6月11日でのエントリーだったけれど、
それは帳面消しだったので、
ただ書いただけ。恥ずかしい。

きちんと読むと、
もちろん村上春樹の作品の好き嫌いはあると思うけど、
すごいの一言である。
政治家と小説家が違うのは、
その文学的素養だけではないのは、
東京都知事を見てもわかるが、
政治家だったら言えないことが言えるのも
村上春樹だからだろうか。
共同通信だけに全文配信を認めたこと、
それは大きな意味のあることだ。

「非現実的な夢想家」とは、
ジョン・レノンの「イマジン」の歌詞を
誰でも連想することだろう。
あれから40年、変わっていないことの方が多い。

「それは日本が長年にわたって誇ってきた『技術力』神話の
崩壊であると同時に、そのような『すり替え』を許してきた、
我々日本人の倫理と規範の敗北でもありました。
我々は電力会社を非難し、政府を非難します。
それは当然のことであり、必要なことです。
しかし同時に、我々は自らをも告発しなくてはなりません。
我々は被害者であると同時に、加害者でもあるのです。
そのことを厳しく見つめなおさなくてはなりません。
そうしないことには、またどこかで
同じ失敗が繰り返されるでしょう」

広島と長崎における原爆投下についての言及は、
要約を読んだだけではわからない、文章の構成の中で、
必要欠くべからざるものです。

ちょっと目頭が熱くなったぜ。

国会議員のみなさん。
カタールニャのスピーチを読まれましたか。
村上春樹の言葉が伝わらないほど、
あなた方は精神的に追いつめられているのでしょうか。