日本テレビ系の土曜ドラマは、
学園ものと決まっている。わけではないが、
「ごくせん」他、数え上げれば切りがない。
というか、数え上げる手間を省いているが。
もうすぐ終わるが、鈴木京香主演の「理想の息子」も
まあ学園ものである。脚本は野島伸司。
おいおい、野島伸司で大丈夫なのか、プロデューサー。
「GOLD」が惨敗してあまり日が経ってないぞ。
それが正直な感想だったが、
個人的にはあのドラマは好きだった。
長澤まさみの魅力があふれ、
いまをときめく武井咲がデビューしているではないか。
武井は次の「アスコーマーチ」の評判がよくなかったのに、
CMでブレークしてしまった。
その「アスコーマーチ」も私は評価している。
それはそうと、パクリの、いやリスペクトの野島らしく、
ひょっとしたら「アスコーマーチ」を見て影響されたのかもしれない。
細かいことは抜きにして骨格はいただいている。
しかし、今回さすが野島伸司だと初めて感心したのは、
本人ももうこれがダメなら、オレも終わりだと思ったのか、
悲壮感の裏返しのディテールの遊びである。
ひょっとしたら、カルトとして今後謎解きが流行るかもしれない。
(なんてことはないと思うが)
あと小泉今日子主演の「最後から二番目の恋」である。
最初は女3人の実にノリの悪い会話から始まったので、
大変心配していたが、登場人物の人間関係が絡み合ってくると、
がぜん面白くなってきた。
中井貴一と小泉今日子の取り合わせに
一ひねり加えた設定が、それを可能にしたと思われる。
二人のののしり合いというか、口げんかというか、
そのイキの良さはTVドラマ史に残るであろう。
しかし、これももうすぐ終わる。
日本のテレビドラマは、だいたい9回ぐらいしかもたない
キャラクター展開になっているから仕方がない。