そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

電力生活者の務め

昨年の6月22日に
「『消費電力を計算しよう
ふり返り」という記事を書いている。
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中身は、2008(平成20)年4月5日に書いた
記事についてである。
ま、そういう行為自体がリサイクルではある。
ザ・フォーク・クルセダーズが再結成されたとき、
過去のナンバーを再録するに当たり、
リサイクルという用語を使っていたことも懐かしい。

今回はその2008年の記事をそのままコピペする。
それは、2008年3月2日に書かれ、
3月9日付熊日読者のひろば欄に掲載されたものである。

「消費電力を計算しよう」

地球温暖化防止のために、
二酸化炭素の排出量を削減しなければならない。
しかし、今の生活水準を落とすことは考えたくない
というのが一般的な意見だろう。

本来、経済成長と環境問題は相反するものだと私は思うが、
そこを何とかするのが人間の知恵というものだ。

国の政策は経済が主で、セールスポイントに、耳に優しい
「エコ」をくっつけたようなものが多い。
もちろん経済の弱体化は、
失業率の増大、福祉の衰退、ひいては
治安の悪化へとつながるので、それも大変だが。

身近なエコの第一歩、家電製品の省エネ化は
かなり進んでいるが、
その基準は旧来の自社製品との比較である。
スイッチを切ったり、コンセントを抜けば、
節電できるというのはわかりきった話だ。

1時間使えば、消費電力は何ワットかという計算式を、
中学生ぐらいのときに習ったような気がする。
今使っている家電製品で、
その数値を計算してみることから、
まず始めてみてはどうだろうか。

省エネ家電への買い換えを促進することは、
環境への配慮と
GDPを両立させる優れた政策かもしれないが、
廃家電の処分もまた問題である。


  ―― ・ ―― ・ ―― ・ ――


さて今年も節電の夏である。
いや、地球温暖化が問題になって以来、
限りある資源を大切に使うということは、
当然節電意識を高めることにもつながっていたので、
別に東日本大震災原発事故に始まるものではないはずだ。

ただ、全発電量の約3分の1を原発に頼っていたのに、
原発停止という事態に陥ったこの夏、
(一部再稼働ということでまた事件になっているが)
計画停電予定地域が、九州電力管内でも、
というか、合志市でも西合志庁舎一帯が含まれていて、
切実な問題である。

いずれにせよ、
スイッチを入れれば電気が好きなだけ使える。
そういう時代が過去のものになったことを
私たちは認めなければならない。

前に書いたけれど、
私がコンクリート製品製造会社で働いていた20年ほど前、
合志町竹迫の外れにあったその工場では、
まだ送電網が脆弱だったので、
いま思えば、急速な宅地化に追いついていなかった、
ということだったのかもしれないが、
生コンプラントのミキサーで、コンクリートを練っている最中、
何の予告もない電源喪失の憂き目を何度も見た。

ミキサーで1バッチ(簡単にいうと1回分)の生コンを練る
ということは、約3㎥、重量にして約7トンの重量である。
停電すると当然ミキサーも止まり、
内部の生コンは静かに固まり始める。
固まったコンクリートは、最悪の場合、
ハツリという作業で解体するしかないので
(そんなこと不可能に近い)
それを阻止するためには、
ミキサー内に水を投入しながら、
製造途中のコンクリート材料を掻き出すという、
非常事態に直面したこともあった。
九州電力大津支店にどれだけ罵詈雑言を浴びせたことか。
今よりもずっと血の気の多かった若き日の自分よ。

計画停電が実施されないように、
ともかく節電を実行しよう。
少なくとも計画停電は予告されるだけ、まだマシだ。