1月19日の熊日「視界良好2013」に
江川紹子さんが書いていた1票の格差問題。
一票の格差に関する議論になると、
それは地方に対する配慮だ、という説明がしばしばなされる。
しかし現実には、1票が軽いのは首都圏ばかりではない。
高知3区に比べ、北海道の全12区のうち
5選挙区で1票の重みは半分以下。
熊本1区の有権者も、0.55票しか有していない。
ちなみに参院選挙でも、鳥取県民の1票に対し
熊本県民は3分の1票しか持っていない。
最高裁判決は、議員は
「いずれの地域の選挙区から選出されたかを問わず、
全国民を代表して国政に関与することが要請されているのであり、
相対的に人口の少ない地域に対する配慮は
そのような活動の中で全国的な視野から(中略)考慮されるべき」
と断じている。
ちょっと長い引用になったが、
高裁判決が相次いでいるときに時宜を得た。
というか、自分がこの件について
まるで国会議員並みに無知だったことを知った。
ただ有権者としての1票の重みについて、
投票に行ったことのない人にとってはどうでもいいことだろう。
一票を捧げたい人や党がない場合でも
自分が立候補するのは
特に国会議員の場合、ハードルが高すぎる。
それこそ高層ビルを跳び越えろというようなものだ。
だから、卑近な所で良しとするしかない。
身内のことを自分たちで決めるのはなかなか手をつけがたい。
存在そのものに対する判断は
三権分立が生きているからできることだ。
イカサマ野郎!は映画の中では存在価値があるが、
現実世界ではそうは行かない。