朝日新聞で、
三井住友信託銀行の「わたし遺産」募集の広告を見た。
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ちょうど穂村弘さんの文章が載っていて、
それがすごくよかった(公式サイト内で読むことができます)。
私もすでに人生の折り返し点をおり返して
ずいぶんになるので、
これまでに見たこと聞いたこと学んだこと考えたことなど、
この世から消えてしまうのがもったいない気がしている。
少しでもそれらを残そうと始めたのが、
この晴れ永遠であった。
読んでくれた誰かが役に立ったとか、
ひまつぶしになったとか、
できれば、小さくでも唸らせたいという邪心もあるが。
阿蘇山の噴火や災害の歴史を
合志市民大学で学んだとき、
文化財やアーカイブだと言ったところで、
過去最大級の噴火が阿蘇山で起きれば、
九州なんてみんな火砕流に飲まれてしまうことを知った。
後世に残すことの意味に対して、救いようのない空しさ。
だが、いつ来るかわからないその日まで、
数十億年後には地球だってなくなることだし、
少なくとも日本語が生きながらえるかぎり、
思いを残し伝えていこうではありませんか。
という大上段に構えた話ではないでしょう。ほんとは。
子どもや孫に伝えたいでも、大いに結構。
でもまず、自分にとってのわたし遺産をそれぞれに思い起こし、
自ら認定することで、
どこかの誰かに記憶や経験を「渡し」ていくことを
始めましょうということではないだろうか。
個人的には、どれを、という選択に時間がかかりそうです。