そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

ないのに、ある

今朝の熊日に、長野県小布施町立図書館「まちとしょテラソ」の
前館長花井裕一郎さんが、菊池文化会館に来るという記事があった。
花井さんという名前は忘れていたが、あの小布施町の図書館だ。
こちらから出向こうと思っていたのに、
向こう様からやって来ていただけるとは。
もちろん、図書館に入るだけで、今日聞いた話の8割がたは
理解できることとは思う。そういうものだ。

主催は、菊池の図書館を考える市民の会で、
市役所庁舎の増改築に合わせて、菊池市の中心部に
新しい図書館が作られる予定だからだ。

花井さんがつけた今日の演題は、
「図書館はわくわく広場」である。
ちなみに熊本市は「わくわく都市」ですね。

最初に出てきたのは「ないのに、ある」というフレーズだ。
歴史をその例えに出されたが、
目には見えないけれどあるもの、
その地域にあるエネルギー、気配のようなもののことだ。
それを可視化していく仕事が演出であると。

それに対して「あるのに、ない」のが、箱物に代表されるもの。
しかし、そうは言っても作ってしまえば、
必ずそこには物語があるはずなんですが、とも言われたけれど。

「人は居心地のいい場所に集まってくる。
そのための広場をつくり、
コミュニケーションすることは、未来を考えることである」

「図書館は、誰もが世界に共通する『教養』を
身につけることができる場である!」

そして、実践的な図書館創造講座があとに続いたのだが、
それらは省略して、最後に「まちづくり」について。
まちづくりとは、絶え間なく情報発信することで、
そこに住みたい。住み続けたいという人を増やすことである」

それを大事にするために、お客さまに寄り添い役に立つ。
めんどくさいことを続けると、それが
おもてなしになる。
利用者ではなくお客さまと呼ぶことから始めて、
図書館はコミュニティの核になるということなのだった。

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ちょっとびっくりしたのは、
講演が終わったら、壁に講演内容のメモが
張り出されていた。
アナログだが、これはありがたい。
写真を撮ってる人もいたが、
私は自分のメモがあるから、参考にこれだけ。

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文化会館のロビーには、坂本善三さんの絵画が。
タイトルは「連帯」(1968年)で、これもなかなかの作品だ。