熊本大学政策創造研究教育センターの
第3回地域づくり交流会に参加した。
テーマは、地域のチカラで未来をつくる―自立と自律。
熊本大学工学部百周年記念館前のイチョウの木。
つい最近、海士町のことをどこかで読んだので、
合志市とは環境的に共通点はないが、
なんかの参考になるかと思った。
私が興味を持ったのは、島にある県立高校を魅力ある学校にすることで、
島外からも入学者が増えているというところだった。
しかし、海士町交流促進課長 青山富寿生さんの話を聞くと、
それ以前に地域資源を活かすさまざまな方策が取られていた。
そこには、超過疎化・超少子高齢化・超財政悪化で
島が消えるという絶大なる危機感があった。
町政の経営方針『自立・挑戦・交流』~そして人と自然が輝く島~
そしてキャッチフレーズは、これである。
「ないものはない」
『なくてよい。大事なことはすべてここにある。』
ハッタリとしか思えないが、
青山さんの話を聞いてると、あながち外れてはいない気がしてくる。
島は、ある意味日本の縮図なのだから、
まだまだ日本自体に潜在力があるということだ。
離島版道の駅は「承久街道キンニャモニャセンター」という。
なんか、他人事と思えない(笑)
高校魅力化の取り組みは、
まず学校の存在意義の再定義から始めたとのこと。
それは地域のつくり手の育成である。
海士町では、地域企業家的人材が求められる。
つまり仕事をつくりに帰ってくる人材を育てるために
行きたい高校、行かせたい高校を目指した。
生徒数が減り続け、廃校寸前という危機感をバネに
改革を構想した。
高校があったことは強みだ。
合志市には高専はあるが、いわゆる高校はない。
それは大きな弱みだと思うのだが、
この少子化で県立高校再編の時代に
高校の新設はかなりハードルが高い。
高校がないまちであることのデメリットをどう転化するか。
それを考えなければいけない。
高校があっても、入学者の減少を食い止められなかった例もある。
「仕事をつくりに帰ってくる人材を育てる」のは容易ではないが、
帰って来たくなるまちづくりがその前提にある。