7月22日の熊日読者のひろばに、
71歳の元自衛官のNさんが書いていました。
この方は、35年間、陸上自衛隊に勤務して、
いつも憲法9条を大切にしていたといいます。
「日本は戦後69年間、一人の戦死者も出していません。
いろいろ意見はあるでしょう。
これは先の大戦の310万人ともいわれる犠牲者が
憲法9条を曲がらないように、支えてきたからだと思います」
これは、よく言われることです。
しかし、それは結果的なものでもあり、
これから先は、憲法9条を守ることばかりで、
戦争を回避できるか、できないか分かりません。
誰も戦争などしたくはない、抑止力だと断言できる人は、
学校で何を習ってきたのか、
何を自分の頭で考えてきたのかと言わざるを得ません。
元自衛官の方は、こうも書いています。
「残念ながら、地域の慰霊祭も先細りです。
あの犠牲は何だったのかと思います。
これから先、もっと多くの犠牲者を出さないと、
理想の憲法はできないのでしょうか。
残念です」
合志市でも毎年、戦没者慰霊式を行っています。
西合志庁舎前にある慰霊碑には、
古くは西南の役からの戦没者の名前があります。
慰霊の気持ちの中には、
もう同じ過ち(戦争)はしたくありませんという思いもあれば、
ひょっとしたら、今度は負けないぞ、犠牲者も抑えたい、
という気持ちもあるのかもしれません。
兵隊ではなく、一般人を守るためには、
銃を取らなくてはならないと考える人もいるでしょう。
そうでなければ、遺族会の人は、
集団的自衛権の行使容認に、
もっと神経を尖らせるのではないでしょうか。