そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

吾輩ハ我輩デアル

夏目漱石の「吾輩ハ猫デアル」から。
「元来放蕩家を悪くいう人の大部分は放蕩をする資格の
ないものが多い。また放蕩家をもって自認する連中のうちにも、
放蕩する資格のないものが多い。これらは余儀なくされないのに
無理に進んでやるのである。あたかも吾輩の水彩画に於けるが
ごときもので到底卒業する気づかいはない。しかるにも関せず、
自分だけは通人だと思って済している。料理屋の酒を飲んだり
待合へ這入るから通人となり得るという論が立つなら、
吾輩も一廉の水彩画家になり得る理屈だ」
昨年の12月27日の熊日より。
猫が主人の日記を盗み見て、下手の横好きの水彩画を諦めたことを
知るという部分だ。
読みたい本はたまるが、なにしろ集中力持続時間が短くて、
移り気な上に、本を読むのが遅いので、どうにもいけない。
夏目漱石を全部読んで一生を終わってもいいとすら思うのだが、
そういうわけにもいかない。
漱石の文体が伝染ってしまった。