ボブ・ディランがノーベル文学賞を取ったときの
受賞スピーチを今頃読んだ。
文学史の中での自分の立ち位置を謙虚に語っている。
私はほぼ同時代であるにも関わらず、
ほとんどディランの影響を受けていない。
つまり聞いていない。
しかしディランの影響を強烈に受けた人たちから
絶大な影響を受けている。つまり、間接的に
私は彼をリスペクトしている。
エゴの塊だと言われていた。ま、そういうものだろう。
ディランはこう結んだ。
これまで「自分の歌は『文学』なのだろうか」
と自問した時は一度もありませんでした。
そのような問い掛けを考えることに時間をかけ、
最終的に素晴らしい答えを出していただいた
スウェーデン・アカデミーに感謝します。
(2016年12月13日付熊本日日新聞より)