そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

公共交通は公共サービス機関

 九州産業交通の再建に伴って、バス路線の再編が脚光を浴びている。
それについては、利用者へのサービスが低下するのでは、と危惧される
向きもある。
 利用促進のためのキャンペーンは毎年行われ、それなりの予算もつぎ
込まれてきたはずなのに、その根本である、乗客に対するサービス度合
い、つまり顧客満足度について考えられたことはこれまでほとんどなか
ったのではないだろうか。
 バスを運転するのは、運転士さんである。公共交通機関とはいえ、公
道上で邪魔者扱いされるバスを、安全に運行する技術者である運転士の
方々のストレスは並大抵のものではないと思う。しかし、バスがワンマ
ンである以上、乗客の一人ひとりに対する接客は運転士の業務の重要な
一部である。乗客が安心して気持ちよく目的地に着けるように、事故に
気をつけるのはもちろんのこと、急発進・急加速・急減速などは慎んで
もらいたいものだ。
 通勤や仕事で、毎日バスを使う私は、バスがノンステップであるかど
うか以前に、お客さんに対する配慮の方が大事なのではと思うようにな
った。特別なことをしなくても、バス事業に関わる人全員がサービスの
原点を見直せば利用者は自然と増えていくだろう。(12/3/2003)

コメント:熊本日日新聞「読者のひろば」不採用。この文章が、掲載されなかったのは、本当に残念である。「観光都市熊本、住民の心構え」の項とほぼ同時期に投稿したので、紙面の構成上、こちらが外れたと思いたい。