そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

「週刊クンタキンヤ」9/3/1999

・コトバ狩り [目線]
 「視線」という言葉に替わるものとして、いつからか一般的に使われるようになった「目線」という言い方。「視線」が、どうしてもあるひとつの点=視点と結びつくせいか、きつい表現だと感じられるようになったのが、「目線」進出の一因ではないかと思う。

 しかし、「目線」という言葉、何を見るのかという対象と、「見る」という行為につきものの、「奥を見抜く」という行為をあいまいにして、表面的なものをなぞるという程度に「見る」ことをおとしめてしまってはいないだろうか。

 とはいうものの、「子どもと同じ目線で」というときには、おとながしゃがみ込んで、子どもと同じ目の高さで、話を聞くという感じはありますよね。

Then and Now : 「うんばば中尾のやるざんす」に投稿したハガキだと思う。確か、「コトバ狩り」という企画があったので、それに応じたもの。
 昨日の「ビューティフル・ライフ」と、こうやって並べてみると、当時は意識していなかったが、半年という月日を隔てて、ずっと頭に引っかかっていた事柄だということがよくわかる。実際は、そのず―――っと前から考えていたことであったわけですが。