そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

横尾忠則講演会の夜~7/1/2001・k174

 来年秋にオープンする予定の熊本市現代美術館のプレイベントで、横尾忠則さんの講演会が開かれた。私にとっては、中学・高校時代のアイドルのひとりであったが、会場はアーティスト志望のような若い人たちが多く、驚いてしまった。

 もともと、メディアを通じた活動によって有名になった横尾さんなので、作品を目にする機会は多いのだが、やはり本人が、自分に対する質問に直接答えてくれるというのは、イベントとしても楽しく、成功だったと思う。

 主催者側の思惑か、若い人たちの、タレントのテレビ・インタビュー番組的な質問が多く取り上げられたようだが、一つひとつに丁寧に答えられる横尾さんは、アーティストとして決して孤高の人ではなかった。

 自伝を出版されたらしいが、幼少年期を野山をかけまわって過ごしたことや、その当時の感動が作品の原点となっていること、創作することによって得た死生感など、三島由紀夫氏や寺山修司氏らと共にあの時代を生き、今も芸術によってしか表現できないものを淡々と描き続ける横尾さんに、私は生き方を学んでいたのだったということに改めて気づいた夜だった。

Then and Now : 私が送った質問も以前載せた。そう言えば、若い人たちが多かったんだな。熊本日日新聞「読者のひろば」不採用。テリー伊藤さんが、彼のアイドルだった人たちにインタビューした本が出ていた。テリーさんのミーハーっぽさと誠実さとが、うまくかみ合って楽しい読み物です。立読みしたんだけど、タイトルくらいメモしとかなくちゃね。