そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

「すご腕・上井手映画祭」>4/30/2006・k310

Photo  4月29日は、私たち大津キネマ倶楽部のメンバーとお客さんとの「約束の日」です。毎年、大津町の、とあるお寺の本堂で開催されるこの映画会。上井手映画祭の名前の通り、加藤清正が作った用水路「上井手」の水止め時期を利用して、川の中での上映を試みたこともありました。真夏に大津町オークスプラザの屋外で『ゴジラ』を上映したときは、ゴジラの登場と共に本当に夕立がやって来て、雨・風・雷に見舞われながら、スタッフみんなで、スクリーンを死守したことなど、数え切れないエピソードがあります。

 開催日が固定してからは、大津にその名が似ている名匠小津安二郎監督作品を10年間上映し続け、その後現在は、山田洋次監督が寅さんシリーズの前に撮っていた作品に移り5年目。主演は、坂本九さん、ハナ肇さん、倍賞千恵子さんなど、設定も題材も毎回バラエティに富んでいます。

 今年は通算29回目、岩下志麻さんがヒロインの喜劇『いいかげん馬鹿』。瀬戸内海の小さな島を舞台に、さびれゆく地元漁業と観光振興という今も変わらぬ問題を描いた昭和39年公開作品でした。観客動員数にとらわれず、心に残る昭和を振り返る小さな上映会です。多分来年も続いていることでしょう。

Then and Now:熊本日日新聞「読者のひろば」不採用。本当は、上映会前に送っておくべきものでした。しかし、大津キネマ倶楽部の足跡として記録しておこうと思い、書いた次第です。