そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

【合志市のまちづくりについて思うこと】>6/3/2006・k316

子育て支援まちづくり」の目的は、定住人口を増やし税収を上げることだと思う。もちろん、子どもたちが増えれば、まち全体が活気づくのは間違いない。しかし、当然そのためにはお金がかかる。そして、結果的には、そうまでして、このまちで育てられた子どもたちは、成人して、よそに出て行ってしまう。だから、新規で移り住んでくる若い世代の夫婦を呼び込むということになる。あるいは、出て行った子どもたちに「戻って来いよ」と呼びかけるだろうか。

 ただ、それは少子化対策としてのまちづくりの側面である。豊かな環境で育った子どもたちは、人類の未来に大きく貢献できるような人材となるかもしれないし、そこまで行かなくても、ゆとりある子育ての連鎖となるだろう。

 拡大し続けるまちは、活気にあふれている反面、実際には問題も多く発生する。それを解決するためのノウハウの蓄積があるかどうかが、これからのまちづくりの基本だと思う。たとえば、防犯パトロールにしても、「あります」「やってます」では、事件を防げない。最後には、子ども一人ひとりが、どう判断して、危機を回避するかにかかっている。それをいかに子どもたちに自覚させ、教えるかが大切だ。

 また、イベント頼みのまちづくりも、もはや限界という気がする。イベントを実行する方はまだしも、お客さんとして参加するだけの大多数の住民からは何も生まれない。あちこちのイベントを消費するだけだからだ。何のためのイベントか、という目的をきちんと持たなくてはいけない。「ふれあい」や「交流」の先に踏み出さなければ、足腰の強いまちにはなれないだろう。

 元来、行政の役目は地味なものなので、なるべく何もしていないように見えるのが理想だと思う。そうすれば、住民の自治意識も育つというものだ。これからの時代、当然住民の高齢化は避けがたい。現役引退世代が家庭内「引きこもり」に陥ることがあっても、近隣との接点を保ち続けられるような、目立たない政策とは何か。それも重要な課題だ。

Then and Now:合志市の政策審議会の公募委員募集に応募した原稿です。まだ通知がないけど、落選でも知らせてくれよな。
以前熊本県副知事をやっていた黒田武一郎さんが、熊日夕刊に連載中の「きょうの発言」6月10日付に、「自分の生まれ育った地域をより素晴らしいものにしていきたいとの強い意志を持つ人間が次々に出てきてくれればいいのですが、これまでの教育は地域の外に出て行くことを推奨し続けた歴史でした」と書いている。こういうふうに書けばよかったのだな、と思いました。
数年前、知事公邸で行われた地域づくり交流会の席で、当時の黒田副知事に、なんか盛んに自分の意見を申し上げたのだが、ビールの酔いが醒めたら、見事に覚えていなかった私。氏いわく、「議論好きの熊本県人」の面目躍如(?)って感じ?

熊本市教育委員会では、子どもたちに危険回避の実際的な手段、防犯ベルの鳴らし方や、咄嗟のときの声の出し方などを、実地で指導することにしたとのこと。そうだ、そうだと感心しながらも、そういうところまでやらざるを得ない、子どもたちを取り巻く危機的状況を、私らはどう憂えばいいんざんしょ。