そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

ビジョンちゃんの「国を愛せよ」

週刊東洋経済1月27日号」に山口二郎 北海道大学大学院教授が、
「「御手洗ビジョン」への違和感」という文章を寄せている。

その記事からの引用です。
「「御手洗ビジョン」の中で国民に愛国心を持てなどと
説教するに至っては、笑止千万である。
そもそもナショナリズムとは、同じ日本人という国民の
同質性を強調するものである。
経済界のトップが愛国心を持てと他人に説教するならば、
貧乏人も過疎地の人もみな人間らしく暮らせるような政策を維持するために、
企業自身が率先して税金を払うべきではないか」

「税負担が上がれば企業は外国に逃げ出すなどと
国民を脅迫する経営者に、愛国心を持てなどと説教されるいわれはない」

サブタイトルがすべてを言い表す
「エゴ丸出しの経済界 経営者よ謙虚になれ」である。
海外に進出している企業の本音は、
日本が沈没しても、自分の会社が生き残ればいいということなのだろう。
あるいは、日本を戦争できる国にして、軍需産業をリードしたいのか。

同じ号に野口悠紀雄 早稲田大学大学院教授の
「通説粉砕WOW!WOW!経済塾」という連載もある。
ちょくちょく引用ですみません。

「国内で生産活動をするのでなく、
アジア諸国など保険料が低い国で生産をすれば、
保険料負担を免れることができる」

「したがって、高い保険料負担が
経済活動の海外流出の原因になることは、十分考えられる。
仮に公的負担を問題とするのであれば、
法人税の負担ではなく、社会保険料の負担を問題にすべきだろう」

なんで、法人税が企業の海外逃亡に関係ないのかというと、
「外国税額控除」というものがあるから、
日本の法人がどこに工場を移転しても結局、
日本に工場がある場合と同じ法人税の負担になるらしい。
逆に外国の法人税率より、日本のそれが安くなると
海外で払った法人税が「外国税額控除」で取り戻せなくなる。
ということだってあるかも。

ま、それはいいとして、そういうことは百も承知で、
ただ社会保険料負担が苦になるから下げてくれ、なんて言った日には、
いくらなんでも集中砲火を浴びるだろうから、
法人税という逃げ方をしているのだと思われる。

Dscf0073
同雑誌は、菊陽町図書館で
読んだのですが、
6時に閉館して外に出ると、

Dscf0071_2建築中の富士フィルム工場の
50mクレーンのシルエットが、
かように美しく。
当地は、元紡績工場。産業の主役は時代と共に変わる。