ふと思いついて、古いEP盤を引っ張り出した。
ザ・ハプニングス・フォーの両A面シングル。
制作年のクレジットがない、ずいぶんいい加減なものだ。
当時はそんなものが多かった。
作曲家編曲家としてのクニ・河内さんを尊敬していたのだが、
「命短かし」は、小谷充さんの編曲になっていたのを訝ったものだが、
あの頃流行ってたリズム&ブルースの第一人者に任せたのだろう。
作詞(当時は作詩表記が多い)は、山上路夫。
多分私は中学生で、毎日人間は何で生きるのか、
と悩んでいた時期だったので、
「どんなに二人 愛しあっても
人の命は はかないものだよ」と突き放され、
「愛した記憶だけが残るよ」とは、どういうことか、
死んでしまったら、記憶なんか消えてしまうだろ、と
若きウェーテルは苦しんでいたのだ。
同じ頃、森山良子さんに「恋人」というヒット曲があり、
作詞は同じ山上路夫さん。
やっぱり、恋人たちには愛した記憶が残るという歌詞だった。
この「残る記憶」が、
生き残った人が、生きている限りにおいて残るものだと
わかったのは、ずいぶ