昨年度、私は、合志市の自治基本条例策定検討懇話会(だったっけ)委員(公募)を務めていた。
任期を終えるにあたり、広報こうしに何か書いてくれと依頼され、これを書いた。
広報掲載時には、かなり編集されたので、原文をここに載せます。
広報こうし4月号は、合志市公式ホームページで読めると思います。
「これからは地方の時代」と言われて久しい。「三位一体の改革」というのもあった。
「まちづくり」ということばも、旧町のときから合言葉のように使われていて、
私も学校PTAやボランティアグループの活動を通じて、
そのときどきに「このまち」で暮らすことについて考えてきた。
財政の逼迫とともに、イベント型の「まちおこし」の限界が見えてきていたとき、
合志市での新たなまちづくりの指針として、自治基本条例を策定するための委員の公募を知った。
私たちの活動は、まず最初に、市民・行政・議会などそれぞれについて、
現状を踏まえたうえで、こうあるべきではないかという意見を自由に出しあうことから始まった。
以前熊本市で作られた素案をたたき台にして、委員それぞれの考える合志市の自治のあり方について、
文字通り意見を戦わせる会議が十回以上も続いた。
条文ということばの連なりは、助詞の使い方、語の順番の後先だけでも意味が微妙に違ってくる。
いま思えば細部の文言にこだわりすぎていたのかもしれないと思うけれど、
検討会に出席された皆さんに、素案として説明するときには、
やはり何かが足りないような気もしてきた。
普段、生活している分には、みなさん取り立てて不満に思うことはないかもしれないけれど、
たとえば信号待ちや、ごみステーションで「これ、何とかならないのか」とふと感じられた瞬間に、
この基本条例のことを思い出してもらえるように、 市民のみなさん一人ひとりに伝えたいと思う。
「まちづくり」は、小さな疑問に自ら答えを求めていくことに始まるということを今回私は学びました。