そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

日本の幸福

『いのちの山河 日本の青空Ⅱ』
私たち合志市民に提供していただいた
合志市上映実行委員会の方々にまずは感謝したい。

映画の効用というか、
映画にしか出来ないことが、多分ある。
いや、映画で伝えた方が、ふさわしいと言うべきか。

この映画のことを
アカデミー賞的だったり、
映画芸術的な意味合いで批評するのは
筋違いである。

そこに描かれている人物なり、地域、歴史が
事実そのものであるか、も、あまり関係ない。

映画で出合わなければ、
多分そのことを知らなかった。
深沢晟雄という人物を知ることが出来た。
それで十分である。

日本国憲法第25条をことさら強調するのは、
制作者の意図かもしれないが、
言われてみればなるほどのことなのだ。
理想に高すぎるなんてことはない。

深沢村長のダブルの背広は、
私の祖父を連想させた。
私の祖父は、西合志村に簡易水道事業を興し、
その完成を見ることなく、
交通事故で急逝した。
置かれた状況は、それぞれだけれど、
まだまだ貧しい昭和30年代のニッポンの
片田舎での話であることは同じだ。

村民を説得して回る村長と職員、
村議会、村長選挙。
リアルであるかではなく、
そこから先は想像力だろう。

雪の中の撮影はたいへんだったと思う。
予算も限られているし。
最後は夫婦愛の物語としてまとめられたが、
たまには、地方自治の原点に
思いを馳せるのもいいだろう。
近くで上映の折は、
ぜひ鑑賞してください。






Japan of the poor times.