「コミュニケーション教育に役立つ演劇ワークショップ」
と題して、劇作家・演出家である平田オリザさん。
熊日の記事などで、断片的に文章を読んでいただけなので、
改めて、ウィキペディアを開いてみると、
平田オリザの演劇の外見的特長として、
「複数のカップルの会話が同時進行する」というものがあった。
ロバート・アルトマンが映画で開発した手法である。
と、私は思っている。
この講演会のきっかけは、
熊本県立劇場の「演劇アウトリーチ事業」である。
平成22年度事業の概要については、こちらを参照のこと。
これが、平田さんが言及した日本経団連のアンケート結果。
いま、コミュニケーション能力が求められている。
それは、教育の中でも重要視されていて、
今年度から、文部科学省も育成事業を始めた。
「コミュニケーションが苦手な子どもたちが増えていると言っても、
子どもの能力が急速に衰えるものではない。
教育システムが時代の要請に会っていないのだ」
平田さんの演劇ワークショップでは、
用意した台本を、
子どもたちに自分たちの言葉で考えさせることで、
どんどん変えていく。
伝えたい気持ちを大事にするからだ。
表現は他者を必要とする。
「文化の東京一極集中が続いている。
教育環境も機会も人材も、東京には豊富にある。
だから、いま地方ががんばらなくては
分化的に、負のスパイラルに陥ってしまう。
いま必要なのは文化の自己決定能力」
これも、常々私が言ってること。
東京はずるい。
でも、そうばかりは言ってられない。