興味があるとか、ないとかに関係なく、
時間の都合がつけば、やっぱり受講してみるものだ。
今日は、「熊本ゆかりの萬葉歌を読む」という演題で、
熊本県立大学文学部教授 山﨑健司さんの話。
4種類の歌の背景についてだった。
その中で、益城出身の青年・大伴君熊凝(オオトモノキミクマゴリ)が、
仕事で都に上る途上で病死したときの様子を
本人の歌として書き記した大典麻田陽春(ダイテンアサダノヤス)、
またその歌のことを知り、また話を聞いて、
敬意を払いつつ歌を詠んだ山上憶良(ヤマノウエノオクラ)。
死に行く子が親を思う主題と臨死者になり代わって述べる方法。
現代人の感覚では、そんな大げさなという気持になるが、
古代の旅は、なかなか危険なもので、
交通手段も道路事情も悪く日数もかかる。
そのような状況で、途中で亡くなる人も珍しくない。
ある個人の訃報が、語りとして伝えられ、
その死が悼まれ、歌として残された。
亡くなった者を惜しむ気持ちと臨終の状況を
詳細に伝える無名の人が果たした役割は大きい。
なるほど。そういう背景まで読み取れるのか。
と大いに勉強になりました。
次回は、1月28日(土)午前10時30分から、
熊本県立大学文学部教授 鈴木元さんの
「連歌から俳諧へ」です。1講座200円。
対象は、合志市民及び合志市内事業所に勤めている人に
なっています。市外の方、申し訳ない。
今日は30名以上の参加だった。多かった。