そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

地元高校がもともとなかった町として

1月27日の熊日、「高校再編計画 すれ違う事情<下>」。
多良木、球磨商、南陵の3校を2校に再編・統合するという
2007年決定の県立高校再編基本計画について。

結びにある関係者の言葉。
「再編が進めば熊本市内への生徒流出がさらに加速する。
高校進学で地元を離れてしまえば、もう将来は戻ってこない」

合志市にはもともと高校がないので、
中学を卒業したらみんな市外(合併前は町外)に出ていった。
ただ地勢的に熊本市のベッドタウンとして開発が進んだので、
戻ってくるというか、残った者も多いと思う。
私のようによそから移り住んだ者はさらに多い。

球磨地域とは事情が異なるが、
「高校進学で地元を離れてしまえば、もう将来は戻ってこない

ことの切実さはわかる。
それは熊本県内どこでも似たようなものだと思う。
熊本市でさえ、大学卒業生すべてを地元には残せない。

合志市に於いては
土地利用の規制を緩和して、働く場所を増やし、
そのことで財政を豊かにしようとしている。
起業化についてもいくつかの新しい試みがある。
しかし市民一人ひとりにそれらの施策は共有されていないだろう。
目先困っているのは、認可保育園に入れないというようなことだ。
勤め先があっても、安心して子どもを託せなければ、
働けないではないか。
人口が相対的に減少していく社会で、
女性の労働力を活用することや、
余裕のある教育機会を提供することが必要だ。
そのためには財源が必要だから、といくら説いても
それを伝えるのは至難のわざだろう。

それは財政に関するいまそこにある危機を
誰も具体的に説明しようとしていないからではないか。
それを突きつめて行くのも議員の仕事である。
合志市熊本県どころか、
もちろん国そのものが危ないと言えば危ないのだけれど。