そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

城の復元

6月12日の熊日に、
石川県金沢城調査研究所長 木越隆三さんのインタビューが。

「各地で城の復元が進んでいます」の問いに、

「行政だけでなく、市民も含めて復元ありきの風潮があり、
少し悲しいと感じている。
ゆがんだ石垣、建物が無くなっている姿も、
その状態で維持することの意義があまり認められていない」

「例えば『天守閣を』という声もある。金沢城主の前田家は
(1602年に落雷のため焼失した天守閣を再建せず)
必要ではないと思っていたのに、平成の市民は欲しいと思う。
そのギャップも感じている」

日本人はハコモノ好きだということなのだろうか。
もともとそういう感性だったとは思えないのだけれど、
目の前に形がないと安心できないというか・・・
想像力、ものの形を想像するということもあるが、
例えば、ゆがんだ石垣にものの哀れや
強者どもの夢の跡を感じる力が衰えているとか。
いや、いま新しく作ろうと思うなら、
お金があれば、何だってできるということなのだな。