しんぶん赤旗4月3日号に
早稲田大学教授の長谷部恭男さんのインタビューがあった。
「安倍首相は、政治の問題を好き嫌いで判断する
特異な政治家のようです。首相の憲法改正論からは、
日本国憲法が嫌いだからどの条文からでもいいから変えたい、
立憲主義が嫌いだから壊したいという以上の
動機も目的も伝わってきません」と言っている。
好き嫌いで判断するのは、安倍晋三氏だけではないと思う。
日本国憲法が嫌いだから変えたいと言い切ってしまうのは、
わかりやすいが、本質を見えなくするような気がする。
いや、やっぱり単純なことなのだろうか。
自分の理想を縛る憲法は嫌いだ、と。
安倍首相の描く理想に対して、
それは変、とか間違っているとか、
こちらが絶対善であることを証明するのは難しい。
ただ、安倍さんたちと、ただ一つ違うのは、
ひょっとしたら自分たちが間違っているかもしれない
と私たちは考えることができるが、
彼らは自分らが絶対に正しいと思っているところだ。
ある人々にとって、共産党に対する嫌悪感は、
記憶への刷り込みに近いものがある。
その理由について、きちんと語れる人はいないだろう。
冬は寒いから嫌いだ。
大体、共産主義は寒いところで生まれた。
だから共産党は嫌いだ、とか。
主義主張とその裏付けの細かい点での矛盾など、
どなたにでもあると思う。
なるたけ、相手に対しては寛容でありたい。