朝ドラの後に、そのままNHK総合にしてたら、
「サラメシ」の再放送が始まった。
4月から、放送時間帯が変わったので、久しぶり。
何度も書くが、私は自分が食べるものにあまり興味がない。
食べられればいいという最低な男である。
でも、テレビなどで食べ物が出てくると、
他の興味がある分野と同様に心が動かされる。
それはなぜかと軽く考えたら、
食べ物というよりも、それを前にした人のストーリーに
興味があるのだった。
で、「サラメシ」の何が好きなのかと思ったら、
結局その昼飯を食ってる人が、どういう仕事をしているか、
そこに興味があるのだった。
おそらく番組制作者の思いもそうなのだろう。
そういうふうに誘導されていくように出来ている。
特別の仕事でなくてもいい。
でも、それはどれ一つをとっても、世の中に無くてはならない
仕事なのだ。
そしてほぼ毎回最後に配された、あの人の昼食。
こちらは故人となった、各界の著名人たちが愛した、
いやとにかく大好きでしょっちゅう食っていたというお昼である。
何となく、食通っぽく思えるメニューが出てくるが、
私たちもこの時ばかりは、少し特別な料理のような気がする。
もうあの人たちは、大好物を味わうことはできないのだ。
それだけで特別なことである。
しかし、それを作ってくれる料理人(いろんな呼び方がある)は
元気に毎日仕事をやっているわけだ。
毎日いまを生きて飯を食ってる私たちも同じである。
その一点で、彼らと同じく私たちも故人を偲ぶ。
それは実に宗教的な、心が安らぐ時間なんだな。