そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

危険信号と風呂掃除

その昔、NHKテレビで「ジェスチャー」という
ゲームバラエティ番組をやっていた。
男女だったと思うが、2つのチームに分かれて、
出されたお題に対してメンバーの一人が
言葉を使わず、いわゆるジェスチャー
何とか表現しようとするものを想像して言い当てる、
という単純だが飽くことのない番組だった。
地方ではチャンネルが限られていることもあり、
他に見るべき番組がなかったとも言えるが。
とここまで書いて、前から実は「ジェスチャー」ではなかった
ような気がしていたので、グーグルで検索してみたら
「危険信号」という別番組だったことが判明した。
さて、それでこのゲームの肝は、
解答者二人組のうちの1人はクイズに答えていると
模型の新幹線の列車が
外周5,6メートルぐらいだっただろうか、
円形の線路上を走ってくる。
1周すると途中に置かれたゴム風船が割れるので、
それを一旦持ち上げに行かなくてはならないという
サドンデスの仕掛けがあったことだ。
さて毎週1回、風呂掃除をしていたのだが、
それでは間が空き過ぎると、最近は5日に1回にした。
別に好きな家事ではない。いつも気が重い。
始めたら終わらなければならないので、一応
きちんとこなして、終わったときの達成感は
この「危険信号」というゲームで、風船を持ち上げるという
行為が、つまりこの風呂掃除ということである。
危機を脱出したと言っても、早晩列車は1周してくる。
こればかりは必ずやってくる、そういうルールだ。
放送時間の都合で、ゲームには終わりがあるだろう。
しかし風呂掃除に終わりが来ることはない。
身体が不自由になるか、死ぬまで続く。
家事とはそういうものだ。
1週間を忌避しようと考えつつ、その日を迎えるよりも
それを追い込むことで、気持ちに余裕を持たせようと、
5日おきに風呂掃除をすることにしたら、
少しばかり前向きに暮らせるようになった。
そういう話でした。