そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

核戦略と抑止論

加藤陽子さんが、12月18日の毎日新聞朝刊(電子版による)に書いていた。米の戦略研究者、ダニエル・エルズバーグ「世界滅亡マシン」米国の核戦略に関する第2のリークについてだ。米国の戦略は常に、自らが第1波攻撃を行い、ソ連からの報復攻撃を受けた後の第2波攻撃をいかに遂行するかという発想で作成されていたということだ。
この事実は、核による抑止論が、結局は相手次第で不確かな安全保障思想だとの批判への、斜め上からの完全な反論となろう。米国が第1波攻撃を決意し、それを可能とする能力を磨き続ければ、相手方は抑止されうる。このような考察自体、衝撃的だが、エルズバーグの著作の更なる衝撃は、米国の対ソ攻撃は常に対中攻撃と一体のものとして計画されてきたという指摘にある。(以上、ほぼ引用)
これは、私が常に書いている「使わない抑止力は意味がない」と同義ではないだろうか。そしてそういう米国の戦略を理解することなく、抑止力神話と同盟国という幻想にすがり、米国に追従する日本政府、自公政権って何なの、ということであろう。