高校生のとき、まだ無名に近い井上陽水を
3回か4回熊本のライヴで見ている。
そのどれも、誰かの前座だった。
その頃聞いた歌で、
ずっと長いこと、歌詞もメロディも覚えているけれど、
タイトルがわからないものがあり、ずっと気になっていた。
私の自作曲に歌詞の世界がよく似ていたからだ。
「白い船」というのがあったので、それだろうと思っていたが、
何かで歌詞を見たら、違っていた。
それが12月11日の熊日の記事でやっとわかった。
新井敏記さんの「風と土の果て」という連載の
「井上陽水(上)」の回に、その歌詞はあった。
はるかなはるかな見知らぬ国へ
ひとりでゆく時は船の旅がいい
「つめたい部屋の世界地図」という題に、
そう言えば、そういうのがあったなと思う。
あの頃、陽水は池尻大橋のアパートに住んでいたらしい。
私は、東京に出て、世田谷区深沢に下宿したが、
渋谷から東急バスに乗って帰るとき、
「夜のバス」って、これだったんだなと気づいた。
そんなことも思い出した。