菊陽町図書館では現在「少女雑誌にみる戦禍の傷あと」という企画展を開催中です。今年は、原爆に被爆した少女に焦点が当てられています(この焦点という言葉が、かなり生々しいです)。
「少女の友」昭和19年4月1日発行 第4号の裏表紙にはこうあります。この頃は、まだ色刷りです。ゼロ戦に撃たれたアメリカ軍の戦闘機が火を噴きながら落ちていく口絵にかぶせて、
「敵を討たう 眞心をもって討たう 魂をもって討たう」そして、
工場はある
資材はある
しかし人手が
足りないのだ
今更何を
迷うことが
あらう
同じ「少女の友」も昭和20年6月・7月合併號になると、ガリ版刷りのような印刷になっています。それでも発行し続けていたというのが、ある意味怖い。
表紙には、
一滴の血地に落ちて潔くば百の花咲かむ.
あゝ、今ぞ一億
皇土に勝利の花を咲かせむ.
戦争と平和について考えるというより、当時のメディアの置かれた立場とスタンスについて考えました。どんな状況下でも、真実を伝えようとすることも出来るし、権力に擦寄ることも出来る。ただ、現代に生きる私たちが、当時の日和見を一方的に責めることも出来ないと思う。
会期は、10月23日(月)までとなっております。
ちなみに、菊陽町図書館 開館時間は、10時から18時(木曜日は20時)
休館日は、毎週火曜日、第3水曜日です。