安倍晋三首相の靖国神社参拝については、
すぐに書こうと思ったのだけれど、
外交的に見て、どうにも不可解なので、
鋭い論評を読んでからにしようと考えた。
しかし、世界中の誰もが、さっぱりわけがわからない、
という点では一致しているのではないか。
オーストラリアの新聞だったか、オウン・ゴールという表現、
まさにそれしか適当な表現がないような。
付け加えるなら、自己満足のオウン・ゴール。
確かに中国・韓国との関係が
これまでよりこじれるだろうとか、
米国の対応がさらに冷たくなるだろうという予測はあるが、
何となく、極端に悪くなることはないような気がする。
一時的な反発で終わりそうでもあるし、
日本国民にとって、別にそれほど重大な問題ではない。
そこら辺を見通して、強行突破、いや強行参拝した安倍首相は、
意外と計算高いのかもしれない。
結局、積極的平和主義で不戦の誓いで行けば、
文句ないだろうということを、
きちんと説明していくと言っている。
しかしそれは、説明するではなく、実効あるのみである。
予期せぬ衝突があったときに、
大事に至らぬように、それを回避すべきなのは、
日本だけではなく、中国・韓国でも同じことだ。
私は安倍晋三首相とはイデオロギー的に相容れないと思っていたが、
ひょっとすると、それほど思想的なこだわりがない人なのではないかと
思い始めている。
そういう見方で、政策を見ていくと、
意外と大物政治家なのかもなあ、という気もしてくる。