そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

「泉谷しげる イン・コンサート」大津文化ホール 8/22/1999

 高校3年生のときだったろうか、26、7年前、今の県立美術館が県立図書館だったころ、図書館ホールでフォーク・コンサートが開かれ、泉谷しげるも出演した。

「黒いカバン」の歌に合わせて皆が手拍子を打つものだから、リズムに乗れなくなって困ってしまっていた、シャイなシンガー・ソングライターだった彼はそのことを覚えているだろうか。そして大津町の町民ホールでの本当に久々の泉谷しげる。当夜は最初から、手拍子は自分の指示に従えと言い放った。

 月日が流れ、私達も年を取ったのだが、古い歌に込められたメッセージは、今も生の声で歌われると少しも古くさくない。当時、心をとらえた魂の叫びみたいなものを思い出し、自分の若さも蘇ったように感じるだけか、それとも未だに心を打つ真実が歌の中に生きているのか。

 よしだたくろうの「イメージの詩」も聞かせてくれたが、あの頃新しい海に出た水夫は、今の時代に再び新しい水夫として、古い船に乗りこもうとしているのかもしれない。

Then and Now : 結構、ハッタリかませた文章で、今読み返すと気恥ずかしい。それと、書いてることが「魂の叫び」(は、ジョー・コッカーのキャッチ・コピー)だとか、なんか「ウッドストック引きずってます」みたいですよね。平成11年9月2日付熊本日日新聞「私にも言わせて」掲載。因みに、この日は二男、『人生これからだ』遼の8歳の誕生日でした。