バリアフリーデザイン研究会の事務局長
白木力さんが亡くなった。
誰でもが平穏に生きるために、自分の成すべきことを
常に考えていた人だったと思う。
建築設計をやるうちにそうなったのか、
もともとそうだったのかは、わからない。
あと、聞き上手のひとであった。
仕事柄、当たり前かもしれないが、
際限なくなる私の話も、ちゃんと聞いてくれた。
バリ研には、二人のチカラ氏がいて、
思想的に両方の影響を、私は受けたが、
熊日に投稿するときは、
いつも白木さんのことが、頭にあって、
白木さんなら、どう思うだろうということが、
考えをまとめる上で、一つの指針となった。
あの、雲の上を行くようなしゃべり方と、
満面の笑顔は、記憶の中のものとなってしまったけれど。
通夜の会場で、家族の写真を拝見して、
やっぱ家族って、記念写真撮らなくちゃいけないなと
思った。
もう一つ、
そういう場所で、久しぶりに出会うのが、
よく似合う人でもあった。
会場の隅に、自分の遺影を見ている白木さんがいても、
ちっとも変じゃない、
不思議な安堵感を与えてくれる人であることは
亡くなられたいまも、少しも変わらない。