久々に、小泉の書評を行ってみるか。
『桐島、部活やめるってよ』
朝井リョウ著 集英社刊
1260円
書評のタイトルは、「どんな音、聞いた?」なんだけど、
「放課後の学校はたくさんの音で溢(あふ)れていた」
なんてところが、やっぱり音楽家小泉であり、
文章家の端くれであることも感じさせる。
あ、おこがましいか(笑
「夏のタイムマシーン」という12インチ・シングルを作り、
これは見事にヒットしなかった小泉。
でも、こういうところに、その思いは生きている。
「第一歩を何度も繰り返し踏み出して
ちょっとずつ大人になればいいのだと、
当時の私と
小説の中の高校生達に言ってあげたい気分になった」
いつまでも、あのころを引きずっているのは、
実際には、仕事で忙しくて、
あんまり学校生活を楽しんでいないからだろうか。
明林堂麻生田店で、SWTCH誌を開いたら、
近田春夫さんと、小泉が仲良く並んでいる
写真が載っていた。
小泉の笑顔に、ちょっと吹っ切れた感が・・・
余裕に見えたような気がした。
リンク→「本よみうり堂」
そして、もう一冊。
『ほしいものはなんですか?』
益田ミリ著 ミシマ社刊
1260円
小泉の書評の書きだしのね、
「労働の楽しみも、一人の時間の心地良さも、
気の置けない女友達も、
とりあえず今を生きるために必要なものを十分に
手に入れてしまった私にはほしいものなんてないのかもしれない」
ここがすごいんですよ。
と私は思う。
そんなこと言ったら、
小泉の寂しさなんて、贅沢なんと違いますか?
と言われるかもしれない。
「でもなあ、
女心を研究して、
どないせえって、言うねん」とかつぶやきながらも、
明石家さんまだったら、やっぱり改めてお勉強するかもなあ。
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