そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

ボランティアガイド認定

6月11日土曜日

第4回恵楓園ボランティアガイド養成講座
                   2日目

1.ハンセン病国賠訴訟について
               弁護士  馬場啓さん
               自治会  志村康さん

 らい予防法廃止後、国の責任の明確化を問うために
 提訴された訴訟。
 入所者には、これまでのように家族・親族に
 迷惑がかかるかもしれない。あるいは、
 園を出なくてはいけなくなるのではないかという不安があった。
 しかし、国に謝罪を求め、名誉と人権を回復するためには
 損害賠償という形しかないのも事実。
 熊本地裁での勝訴、国の控訴断念。
 真相究明を再発防止につなげなければならない。
 なおも残る差別や偏見は、
 形を変えて、また起こり得る。
 このことを語り継ぐことが必要である。
 
2.ハンセン病隔離政策の被害
               自治会 阿部智子さん
               弁護士 国宗直子さん

 日本におけるハンセン病隔離政策は、
 行政だけではなく、無らい県運動のように
 市民を巻き込んだことに特徴がある。
 ハンセン病を伝染病として隔離する反面、
 遺伝病とも規定する矛盾。
 そのことで断種・堕胎が公然と行われていた。
 療養とは名ばかり、満足な医療も行われなかった。
 治癒、退所、社会復帰の道は険しく、
 特効薬が開発されたあとも続く。
 
 人権侵害に対する慣れが、被害を無意識化する。

 
手帳のメモを文章にまとめようとすると、
どうも言葉が足りない。
先輩ガイドの方の話しぶりを聞きながら、
見学者を実際に案内することで、
きちんとガイドできるようになりたいものだ。

入所者の平均年齢80歳。何とか間に合った。
将来構想を園の広大な土地の有効活用としか
考えることができない人は多いと思う。
取り返しがつかなくても、歴史は歴史として
そこにある。

国賠訴訟の控訴断念の決断は
ときの宰相小泉純一郎によってなされた。
過去には厚生大臣だったこともあるが、
パフォーマンスという側面もあったのではないかと
思っていたが、国宗弁護士によると、
らい予防法を放置した国会の責任も問われていた上、
協力してくれそうな人にはすべて
弁護団でお願いしてまわったとのこと。
それくらい控訴阻止の勢いは強力だったということだ。

豪雨のため、施設見学は、
資料館での研修に変更になった。

夜、すでに活動中のボランティアガイドのメンバーや
入所者の方たちとの懇親会に参加。
友人の齋藤真くんは、ハンセン病市民学会の事務局次長だが、
講座修了は同期になりました。