新聞の整理が、やっと3月11日まで到達。
遅れて新聞を精読すると、
人はタイムマシンに乗って、
過去を訪れるような気持になる。
だが、それを食い止めることはできないし、
どんな声も届かない。
ただ運命を受け入れる心の準備ができるだけだ。
3月12日は九州新幹線全線開業の日だった。
熊日では特集を別冊で印刷した。
記事に、1月31日に県民交流館パレアで行われた
シンポジウムの様子が採録されている。
そのメンバーに、県新幹線元年事業アドバイザー
小山薫堂氏がいて、最後にいいことを言っている。
「一人一人ができる範囲で、やってみたいことを
実現してみることが大切。
最近、軽井沢でFMラジオの番組を始めた。
自信はあったが、初回の放送で聴いてくれた人は4人。
企画を持ち掛けた出版社に話すと、
『4人も聴いてくれてすごいじゃないか。
すべては、たった1人の孤独な熱狂から始まる』と。
そうだと思った。
今ではラジオを聴いてくれるのは40人に増えた。
ぜひ、くまもとサプライズで見つけた
孤独な熱狂を伝えてほしい」
もちろん、その4人という数字は、
メールでの反応とかだろうから、
ほんとうはもっとたくさんの人たちが聴いていたことだろう。
その日はそういう特集記事を
冷静に読めるような朝でも昼でも夜でもなかった。
朝刊大地震特別紙面の見出しはこうだ。
「東北・関東 巨大地震 M8.8 国内最大」
「死者数百人 大津波が襲う 震度7」