「新書で読む世間」は編集委員 春木進さんが書く
熊日読書のページの連載である。
大変ためになる新書の書評だが、
読まずに済んでしまいそうになるところが難です。
今日の分は、
『新しい国へ』(安倍晋三著 文春新書)と、
『総理の器量』(橋本五郎著 中公新書ラクレ)の2冊。
「いかにもお手軽に、自分の言いたいことだけを書いたものが多い」
と書店の新書コーナーに並ぶ政治家の書を評する。
「現役時代は政務に集中し、引退後に回顧録を書いたらどうだろう」
むむむ、ブログはどうなのだろう。
という前に、首相クラスと比較してどうする、ということで。
保守的な国家感はいいとしても、
それを復活させるものとして教育に過大な期待を
寄せるところがやや理解しがたい。
教育の機能への根本的な誤解がありはしないか。
そこから「再生」という言葉も生まれているのだが、
教育は「再生」が必要なほどの惨状とは思えないのだが。
わが意を得たりとはこのことを言う。
春木さんは熊日で教育に関する記事が多く、
その意見に私も影響を受けているのかもしれない。
作家、田中慎弥氏は山口県在住だが、
週刊誌で安倍氏をこう評していたとのこと。
「名門政治家の家系に生まれた自負と
プレッシャーがのしかかっている。
弱いのに強く見せざるをえないタカ」
これも思う壷。