そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

すばらしき世界

ゆめタウン光の森のTOHOシネマズに
西川美和監督作品「すばらしき世界」を見に行った。
殺人罪で13年服役し満期出所した男の物語。
出てくる俳優陣が、いかにも、という有名な人ばかりで
期待通りの演技をやってくれている。
と書くと、皮肉っているようだけれど、
ワーナー・ブラザーズ提供なので、海外でも売るため
という戦略が見えなくもないし、テレビドラマを見慣れている
私たちにとっては、取っつきやすさでもある。
本日公開なので詳細はネタバレと糾弾されるだろう。
脚本がうまい。本当に展開に無理がない。
罪を償うということの重さ、贖えないことも残るのではないか、
そういうことも考えさせられた。
仲野太賀はもちろんのこと、それほど長くはない出番の
長澤まさみの鼻梁の美しさ。声のねっとり感。
半端ないという形容は彼女のためにある。
もちろん役所広司
出所したばかりの顔の、やっぱり殺人した男から、
終わりにかけて、次第に普通の人っぽく変化していく演技。
フィクションを超フィクションという作品にしたのは、
出演者、スタッフ一人ひとりの頑張りの結実だと思う。