そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

「村上春樹さんへの手紙」② 初夏?/?/2001

 町民が望む箱物として、となり町とそのとなり町で、今年から来年にかけて、二つの図書館が作られます。子どものために本を読み聞かせようというムーヴメントの奥には活字離れを憂えるというよりも幼児教育の一種というのが当っていそうな気がするんですが、もちろんそんなことは口に出せません。
 いずれにしても図書館に少年少女が集まってきたり、年輩の方も来られたら楽しいことです。そしてわれわれのような働く世代も。

 そこで、というあんまり関連性はないんですが、11月の4日か5日頃(実はまだ正式に決定していません)に、九州まで来て頂けないでしょうか。図書館について語って頂きたいんです。それだけです。御検討ください。
 いきなり不躾なお願い、御容赦下さい。
費用のこともありますので、前向きにお考えならば、御連絡をお願い致します。

村上春樹 様
 
Then and Now : 厚かましい手紙を書いたものだ。西部ガスを通じて、PR誌の編集プロダクション経由で本人のもとへ届いたと信じたい。新作の執筆で海外に行くこと、このような依頼は公平を期すためにすべてお断りしているという旨の返事を、確か編集プロダクションの方から頂いた。
 で、そのとき準備されていた新作は「海辺のカフカ」となって結実したので、ま、図書館絡みということで、後付ながら所期の目的は達せられたということにしておこう。
 それにもし私が、村上氏の立場だったら、やっぱりこの依頼断っただろう。他にやること一杯あるし、作品を通じて理解してくれというのが、プロの作家のはずだ。