9月27日の熊日論壇。
北海道大大学院法学研究科准教授 中島岳志氏。
「保守といえば、一般には革新に対峙する存在
という程度に受け止められがちだが、
政治思想としての本来の保守とは、
もう少し厳密なものだ。難しく言えば『懐疑主義的人間観の共有』」
「いつの時代も不完全な人間の弱さを、本来の保守派は
冷静に見つめる。革新を唱える近代主義者たちが
理性を過信し進歩を妄信するのに対し、保守は
個人の能力の限界を直視し、個人の単独の理性ではなく、
理性を超えたものに重きを置く。
過去の人間の経験値や常識、伝統、慣習を大切にし、
一気に社会を変えようとする態度をいさめる」
上に引用したのは本文の一部なので、
説明不足で、誤解を与えるかもしれない。
日曜日に読んだときは、すんなり入ってきてそうだよな、
と深く納得したのだが、書き写していると、
微妙な違和感のようなものもある。
それがいいのかもしれない。
市議会議員になったとき、いきなり保守系無所属と言われ、
いやそれはちょっと違うと自分では思うんですが、
と内心思ったことがいつのまにか懐かしい。
前にも書いたかもしれないが、いま私は保守を自認している。
安保法制の国会審議と採決で明らかになった
自民党の国会議員諸氏のように、
保身ではなく、保守である。
もともとそういう素質を持っていたのだと思う。
いや、保身については、その立場になれば分からないではないが。