2月1日(月)
くまもとアートポリスシンポジウム
「ホスピタリティと建築―これからの病院をみんなで語り合う―」
くまもと県民交流館パレア パレアホールにて。
まず伊東豊雄さんの講演、
「これからの公共建築・都市 この場所にしかない建築」
とにかく、月曜日にやるイベントにホールが満員になるとは、
どういう人が集まっているのだろうというのが、
私がいちばんに抱いた疑問である。
そういう私も相応しかったどうか分からないが。
伊東さんの講演には誰もが秘かに期待していたことがあるだろう。
先日の新国立競技場の出直しコンペで、
負けたとはいえ、最終選考まで残ったデザイン案を主導した人である。
アートポリスのコミッショナーでもある。
その企画案を直接プレゼンしてもらえる至福。
いかにすごい作品だったかを実感。もったいない。
負けは負けだけれど。
決定案が、ザッハさんから盗作だとクレームが付けられている理由も
しっかり説明してもらった。
「新しい技術を使って、どんな場所にでも同じ建築を作るという
モダニズムの思想を見直そう。
グローバリズムの経済体制は、世界中に広がって
デザインという表層だけ変えた同じような建築ばかり。
地域性、場所性が失われていく。
人間まで均質になっているのではないか」とは伊東さんの言葉。
和風というだけではない近代化以前の日本、その伝統をいかに顕在化して、
この場所にしかない建築をつくるか、などと言われても、
その素養の備わらない人には理解できないだろう。
以下、高野病院プロジェクトについては次回。