そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

映画『秘密』をTVで見る~4/24/2001

 世に不運な映画というものが確かに存在する。広末涼子主演のこの映画『秘密』がまさにそうであるな、と日曜の昼下がりにテレビで見ていて、そう思った。

 東野圭吾の原作を読んだとき、すでにヒロスエ主演で映画化されるという話を聞いていたので、主人公のイメージは彼女以外に考えられなくなっていた。それは原作者自身が彼女のファンだそうだから致しかたない。
 映画というのは、短くても半年ぐらいの日数が製作に必要とされるので、人気絶頂の頃に企画された、タレント人気にあやかった作品は、公開されるときにはちょっとキツイところがある。この映画、なまじ良く出来たファンタジーなだけに、不運さはよりつのる。

 洋画だったら、カルト・ムービーになる要素があるんだけど、戸惑う父親役の小林薫ともどもCMのワンシーンみたいな作りが多いように感じられた。にしても女心がすごくよく描けてるから、ビデオを借りてでも見る価値あり。

コメント:熊本日日新聞「私にも言わせて」不採用。この映画の脚色を担当した斉藤ひろし氏は、映画「黄泉がえり」で共同脚色のひとりとして、クレジットされている。熊日の夕刊で知りました。