11月19日の熊日「現論」に政策研究大学院大教授
飯尾潤さんが「首相の政治手法に不透明感」という題で、
野田佳彦首相について書いている。
「大切なのは説明する努力である。
言葉が多少つたなくてもよい、
自分が理解して、決断した根拠を筋道を立てて、
じっくり説明してゆくことが大切である。
そんな悠長なことでは今の世の中通用しないと
いわれるかもしれない。
しかし、じっくりとした筋道を立てた説明の方が、
求められている気がする」
小泉純一郎元首相の歯切れのよい言い切りについて、
そこでは引き合いに出されているが、
わかりやすさもご用心である。
「複雑な世の中をワンフレーズで切り取れば、
無理も出るし積み残しも多い」
政権を取るためには、ポイントを一つにしぼって、
〇か×かで迫るのが効果的である。
大阪市長選挙を例に挙げるまでもなく、
首長選挙も同じようなもの。
選挙に勝つとは実はそういうことなのだ。
国民がきちんと政治に向き合うようにならない限り、
それは変わらないだろう。
しかし、政治家はそういう風潮に抗して、
説明する努力を怠らないようにすべきである。
と私も自分に言い聞かせているところである。