そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

信号待ちの歯磨き

先週の木曜日(2月16日)に、
「あのとき、ああしておけばよかった」について
書いたのだが、
シンクロニシティって感じで、
村上春樹もちょこっと似たようなテーマで書いていた、
anan2月22日号の「村上ラヂオ」においてである。

信号待ちのとき、
歯磨きをするという氏の時間のつぶし方と
若いとき、きちんと歯を磨いておけばよかったという
ちょっとした後悔から始まるのだが、
実際は「『あのときこうやっておけば』とか、
『あれさえやらなければ』とか、
後悔することはほとんどない」らしい。

「女性関係についていえば『あのとき、やろうと思えば
やれたんだよな』というケースは何度かありますが、
それはとくに後悔するほどのことではない。
やれたけれどやらなかったというのは、
僕は思うんだけど、
いうなれば可能性の貯金みたいなものだ。
そういう貯金のぬくもりが時間の経過と共に、
僕らの時として寒々しい人生を
じわじわと温めてくれるようになる」

たとえ話が、彼の場合露骨だが、
彼の女性ファンはそういうところでさえ許してくれるのだろう。
どっちかというと、フェミニズム的には糾弾すべきと
そういう意見もあるかもしれないが、
そこまで言うと、あまりに世知辛い。

私の言いたいのは、
私と村上春樹の考えることが、シンクロしたと
それを指摘したいのです。
もちろん偶然というものに過ぎないし、
私の場合、特に女性関係について考えはしなかったので、
違うといえば違うんですけれど。