今日は寒かったので一日家にいて、
新聞の整理が進んだ。
と言っても、5日分ぐらいだけれど。
10月17日の夕刊に北野武監督のインタビューがあった。
最新作『アウトレイジ ビヨンド』について。
途中は省略するが、最後に
「警察は日本最大の暴力組織だと思うし、
天下り先を見つけて、やくざの利権と同じようなことをする」
と語っている。
ここだけ取り出しても北野武らしい反権力の意思表示
みたいなものでしかないが、
天下り先云々は別にしても、
警察の暴力は「アウトレイジ(激しい怒り)」の向かう先が、
社会的正義であってもらわなくちゃ困るということだろう。
ただ、社会的正義の定義づけが
なかなか簡単に行かないのがこの世の中である。
警察が権力としてそこに存在できるのは、
法的に体制側にあるからだと言うこともできる。
体制がひっくり返れば、動乱の国に見られるように
どちらが真の正統なのか、よそ者には判断つきかねる。
この正しさというものに絶対があるのかどうか、
これは宇宙的尺度で考えても、
そこにあるものがそこにあるようにしかあり得ない、
としか言えません。
監督の話になったので、
最近、中山節夫さんに会ったときに出た話で、
第二高校に講演で呼ばれたことがあって、
何で行定勲じゃなくて自分なのか、と言ったら、
行定に喋らせると、勉強するなと言うからとの答えだったそうだ。
そのまま信じていいかどうかは、
各人の判断に任せるが、
映画監督というのは、こういうネタを持っていないと
務まらないということだけは言えるかもしれない。